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雪の降らない僕らの街に -YUKIHURA-

雪の降らない僕らの街に -YUKIHURA-

第十七話「砕け散る硝子」

秋場「いつまでも勝った気になってると痛い目を見るぞ」

清野「そうだな。じゃ、さっさと勝つか。」

秋場「無駄口の減らないやつだ」





そういうと、二本の鞘から二本の刀を取り出した。


           しらぬい   ふつみたま
秋場「俺の刀は、不知火と仏御霊だ。俺の闘志に反応してどんどん力を増していく」

清野「残念だな。その闘志わききらぬうちに終わる」

秋場「そうだな、一瞬で終わってしまうな」





清野は名刀廻渡を抜いた。



秋場、清野「いくぞ!!!」

































土方「どうした?それで終わりか?」

共乃介「まだまだ」





隙が無い。さすがは土方歳三だ。刀より分があるという槍をもってしても一回も当てられないとは。まぁ、竹でできてるけど。




土方「何も考えずに飛び込みすぎだ。先を考えろ」






そういったか言わないかのうちにおもいっきり槍を振り回した。



土方「そんな隙の大きい攻撃で、相手を追い込めるはずが無い」





共乃介「くっ、たかだか模擬実践のわりに本気ですね」




土方「どんな敵でも全力でかかる。それが相手に対しての礼儀ってものだ」



共乃介「そうですか。」



共乃介は、一気に構成に出た。突きで土方の方をめがけて。



土方「そんなことしたら、接近戦になるぞ?」



よけた。華麗に。




土方「これで終わりだ!」




おもいっきり面の形に入った。



共乃介「そういう好きの大きい攻撃で追い詰められるんですか?」




そういうと、槍の柄を使って、面の形をしていた手首を突いた。思いっきり振り下ろしていたので、土方は刀を離してしまった。



土方「まさか。どう考えても・・・。柄を使って敵の攻撃を止める・・・。なんて危険な業なんだ。敵の攻撃速度が速ければどう考えても。」




共乃介「その危険な業を受けてしまいましたね」



土方「よろしい、外に出なさい。本格的に・・・・。そうだ、米月君は槍をつかっていたね。」



共乃介「えぇ、でもこれ空気抵抗でかくて」


土方「それはちょうどよかった。これを使ってみないか?」




そういうと土方は置くから如何にも古そうな槍を出してきた。







共乃介「これは?」



                   グングニル
土方「西洋から来たものらしい。勇槍と呼ぶらしいが。どんなものやら」




共乃介「どうして・・どうして私に?」




土方「素質・・・かな?」







            グングニル 
かくして、共乃介は勇槍を手に入れた。



















































秋場「どうしたどうした!さっきまでの威勢はどこへいった!」


清野「ぐっ・・・」




こちらが攻撃すると、片方で防御し片方で隙を狙って攻撃する。これじゃ勝ち目が無い!

せめて、防御する刀以上の攻撃力がないと対策が・・・。








秋場「そんな折れそうな長い刀で何を・・・。こんなやつに一回でも負けたとは・・・。」


清野「そんな折れそうな刀にお前はこれから切られるんだよ!」


秋場「どうやってそんな刀で!どこにそんな根拠があるんだ!!」


清野「やってみればわかる。根拠は・・・結果だ。」



秋場「結果の現実を、見せ付けてやる!!!!!」







恐ろしく力が跳ね上がる、そんな気がした。気じゃない。実際にそうなのだ。闘志が

あがればあがるほどこれがそうなのか!?








秋場「証明してみろ!手前が俺より強いって言うことを!その結果を見せてみろ!!」




清野「ああ、すぐにでも証明してやる」













とはいっても・・・どうやってこの力を防ぎきるっていうんだ。





秋場「どうしたどうした?こないのか?」





くそ、どうしていいかわからねえ。








秋場「こないならこっちから行くぞ!」








どうする、どうする、どうする、どうする!強くなりに着たんじゃないのか、俺!











秋場「何ぼーっとしてんだ!!!」








みると、秋場は懐近くに入ってきていた。











ぐぁ・・・これじゃよけきれない。









秋場「終わりかよ・・・面白くねえ」








 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのときのように、足に精神を集めろ!」



















な・・・・あのときの、ベンと戦ったときの声だ。












足に精神?あの竜巻の!それならよけ切れるかもしれない。




刀はすぐそこまで迫っていた。



清野「ぅおおぉぉおおおおおお」


















思いっきり後ろにジャンプするようにした。普通じゃ無理だ。どう考えても回避できる間合いじゃない。








秋場「な・・・なんだその速さは!」



足元に巨大なばねができたような感じだった。あのときはあせっていて感じなかったが、今回は気味悪いほど感じだ。
すごいほどジャンプして廻渡の射程圏内ぎりぎりまでこれた。つまり2m近く飛んだということだ。











でも、相当な力が必要だということがわかった。

そう何回もできる業じゃない。もう一回、もう一回これを使って隙を突く。これしかない。












清野「証明してやる!俺がお前より強いってことを」





秋場「自惚れるな!!速さだけ速くたって勝てないものは勝てない!!!」



















つる「うーん、ないなぁ。」





雑貨屋「何かお探しでしょうか?」






つる「ちょっと、水素を」






雑貨屋「なんですか?それ」




つる「水・・・きれいな水は無いか?」






雑貨屋「六甲から組んできた水がありますが・・・」









つる「それをくれ」








雑貨屋「まいどありがとうございまーす・・・ってお客さん。これは・・・」






つる「少なかったか?」







雑貨屋「これは・・・なんです?」






つる「何って・・・この時代の金だよ」








雑貨屋「この世界で使われてるのはこのかねです。これは今では全国で使われてますよ」






つる「なっ!!!馬鹿な。そんなはずはない」






雑貨屋「そういわれましてもー」





















何かこの世界が変わろうとしていた。

この世界という名のガラスを砕かんとするものによって。



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